社員ブログ

印刷

文系から見たソフトウェア開発(4)

何度だって言いますが、「文系だからこそシステムエンジニアに向いている」というのは、
「理系だからこそパン屋に向いている」という言説と同じくらい乱暴であると思っています。
パンを作るのが好きだったり、得意だったりするなら視野に入れてもいいんじゃないか。
なれるんじゃない?別になれないことはない。
そんな気持ちです。

別にとり立ててパンが好きじゃなくたって、流通のお仕事に就いたら、
パンを売ることができるかも知れません(あるいは、思いがけず売る羽目になるかも知れません)。
なんたって、パンは世の中に必要不可欠だし、ありふれています。

ただのパン好きの一個人から、パン職人を志したとき......
まあ、つまりは「まあパソコンが得意な人」レベルから、「プログラマー」を志すとき、
人はいったい何をすればいいんでしょうか。

心機一転、大学に入学して酵母菌への理解を深めるすごい人もいるといえばいますが、
ぴっかぴかのホームベーカリーを抱えている一年生。いったい何をどうすればいいのか。
とりあえず焼いてみる。これに尽きると私は思います。

******************************************

パンを焼いてみる......プログラミングしてみる

プログラミングは基本的に金のかからない良い趣味です。
でも、趣味のためにお金を使ってみるのは楽しいことですから、本屋に赴き、
2、3冊の入門書を買ったとしても、私は祝福こそすれ責めることなどできません。
とりあえず、適当にGoogle先生に「初心者 プログラミング」とお伺いを立てて、
どんな言語でもいいから「hello,world」して、ついには配列を習得し、
今となっては、りんごとみかんとバナナの値段を表示し、並び替え......。
世界中の言語で「hello,world」が言えたからなんだというんだ。
ほとんどの場合(未経験者歓迎、などとうたっているところの場合は特に)、挨拶なんてこれから習うのです。
でも、やってみると楽しいですよ!

ちなみに私はといえば、HSP(Hot Soup Processor)で躓き、「吉里吉里(きりきり)」でこけ、
日本語プログラミング言語の「なでしこ」でくしゃみしながら、
何度となくゴミみたいなプログラムを生産し、友人に見せびらかした後、ごみ箱にぶち込んできました。
あの頃は配列が理解できなかったし、ポインターが何を指すのか分からなかった。
「何でもいいから作りたい」という動機では、プログラミングをするのは不純なのかも知れませんね。
とりあえず、「hello,world」だろうとなんだろうと、完成することはスゴイことなので喜びましょう。

プログラマーへの入口は、そんなに大げさである必要はないと思っています。
Minecraftのために、サーバーを建てる。
そのためにポートを解放し、ファイアウォールを適切に処理し......。
そういったことでも、人はエンジニアへの一歩を踏み出しているのだと私は思います
(だからといって、面接のときにMinecraftのプレイ時間をアピールするのは、あまりおすすめしませんが)。
あれはどうしてあんなにややこしいのか。

大学でプログラミングを学んでいたとか、もしくは、プログラム一つこしらえてポートレートとして提出するレベルとか、
そういうのを目指すのでなかったら、経験はあまり関係ないと思っています。
ただのパン好きの一個人から、パン職人を志したとき......
まあ、つまりは「まあパソコンが得意な人」レベルから、「プログラマー」や「システムエンジニア」になるために必要なのは、
言ってしまえば、IT系の会社に入社することですからね!

ただ、とりあえず触ってみて、「嫌いじゃない」ということだけ確かめておいたらいいと思うんです。
パンを焼くのがしっくりこなかったら、パンを運ぶ人とか、パンを仕入れて売る人とか、そういう仕事も世の中にあります。
少なくともアレルギーじゃないかだけ、確かめてみたらいいんじゃないでしょうか。
「まあパソコンが得意な人」レベルから、「プログラマー」になってから必要なのは、
とりあえず、プログラムを作ることですから。
あくまでも、私のおすすめです。

Written by Y氏

PAGE TOP